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STORY 02

海洋保全の現場から
見えてくるもの
SCHANNEL “SAGELE” VAN DIJKEN
シャネル(サゲル)・ヴァン・ダイケン

EXPERIENCE

GETTING HANDS-ON ABOUT CONSERVATIONGETTING HANDS-ON ABOUT CONSERVATION

INTRO

SCHANNEL
“SAGELE”
VAN DIJKEN
コンサベーション・インターナショナル
アジア太平洋海洋ディレクター

OVERVIEW

サモアンボヤージャー(サモアの伝統的なカヌー乗り)とオランダの船乗りを祖先に持つシャネル(サゲル)・ヴァン・ダイケン。生まれ持った探検家の資質を生かし、彼は今コンサベーション・インターナショナルのアジア太平洋海洋ディレクターとして、生物多様性の保護と海洋保全に取り組んでいる。

PROFILE

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01

STORY

©Conservation International

私の祖先は、
サモアとオランダの船乗り。
つまり探検家です。”

MY ANCESTORS WERE EXPLORERS—
SAMOAN VOYAGERS
AND DUTCH MARINERS”

最初に海に関心を持ったきっかけは?

私の祖先は、サモアとオランダの船乗り。つまり探検家です。そのせいか、昔から探検や新しい体験をすることに興味がありました。大学では生物学を学び、最終的には海洋生物学の学位を取得しました。修士課程ではニュージーランドのタツノオトシゴを研究し、タトゥ―などで使われる皮下インクを使ったタツノオトシゴのタギング法を開発しました。卒業後、しばらく旅をしていましたが、その後大学の上級研究員として現場の研究員になりました。

©Mark Erdmann

研究員時代にはニュージーランド中を訪れ、リトルバリア島でのフィールドワークで絶滅寸前のハジロシロハラミズナギドリの研究をしたり、南極大陸では海氷の上で長期間キャンプをしたりと、さまざまな体験をしました。昔、サモア人の祖母に「いつかサモアで暮らす」と約束していました。今、海洋科学者としてコンサベーション・インターナショナルの太平洋地域の担当として、サモアで働けているのは幸運なことだと思っています。

私たちのミッションは、
人間社会が自然と
調和して生きる道を
具体的に示すこと。”

WE WANT TO WORK WITH SOCIETIES
TO CARE
FOR NATURE RESPONSIBLY
AND SUSTAINABLY”

コンサベーション・インターナショナル
とは?

私が所属しているコンサベーション・インターナショナル(CI)は、自然が人類にもたらしている重要な便益に焦点を当て、その保護を目的に活動している国際NGOです。これまで、最先端の科学と革新的な政策とファイナンスの仕組みを組み合わせることで、70か国以上、600万平方キロメートル以上の陸と海の保護活動を通じた持続可能な社会の構築に取り組んできました。
私たちのミッションは、人間社会が自然と調和して生きる道を具体的に示すことです。たとえば、西パプアのラジャ・アンパットでは、かつて破壊的なダイナマイト漁が盛んに行われていましたが、今ではエコツーリズムの目的地となり、何百ものコミュニティーの生活を支えています。

©Conservation International

またここは、世界有数のダイビングスポットでもあります。CIはこの地で20年以上活動を続けていて、海洋保護区のネットワーク構築をサポートするほか、島の学校では、カヌーを教室として使った海洋教育などを実施しています。太平洋地域に住む子どもたちのためにできることを考えた結果、交通アクセスの悪いサモアの海沿いの地域に、伝統的なカヌーで環境教育を届けるプログラムを実施することにしたのです。このプログラムは今ではサモア国内で公認のカリキュラムとなり他の地域へも広がっています。

実は、海の生命体は
徐々に減ってきている。”

I’VE NOTICED LESS AND
LESS LIFE IN OUR OCEANS.”

©Mark Erdmann

海洋科学者から見て、
海はどのように変化していますか?

長年、海に関する研究・調査をしてきましたが、海の状態は悪化の一途をたどっています。まるで、愛する人が歳を取り、病気で活力や喜びを失い、死にゆく姿を、なすすべもなくただ見ているような状況です。海の生命体は徐々に減ってきています。私はさまざまな場所でダイビングをしていますが、時折、自分が西洋の見知らぬ小さな町に訪れた「よそ者」に感じることがあります。町の人がみな隠れてしまい、家々の窓を閉め切ってしまっているかのようにひっそりとしているのです。いちばん懸念すべきなのは、ビーチや海中で出会うプラスチックごみなどの量が、大幅に増えていることです。深い海に潜水する時ですら、ごみを目にするのですから。

深海は、気候変動を
緩和する機能を持つ
巨大な装置です。”

THE DEEP SEA IS AN ENORMOUS BUFFER
FOR CLIMATE CHANGE.”

深海のどこに魅力を感じますか?

実は、地球上の生命体の95%は、水深200メートル以上の深海に生息しています。深海は未知の世界です。未開拓である深海のことを考えることは、「不可能」について考えることです。私たちが暮らす地球をもっと理解するために…。考えてみてください。人類が熱水噴出孔や冷水湧出域といった海底の特殊な場所を見つけたのは、わずか40~50年前です。深海には、光合成ではなく化学合成で生きている多様な生命体が、まだまだ数多く存在しているのです。

また、深海は気候変動を緩和する機能を持つ巨大な装置でもあります。深海は、地球上の二酸化炭素の9割を吸収する最大の二酸化炭素吸収源であり、これはアマゾンの熱帯雨林の4倍の量です。さらに、温室効果で蓄積した熱を吸収することで、海面水温や陸地の温度上昇を抑える役割も果たしてくれています。

©NOAA Office of Ocean Exploration and Research

私たちの世界には、
プラスチックが
あふれている。”

WE’RE LIVING IN THE PLASTIC ERA NOW.”

今、深海も危機的状況にあるのですか?

はい。実際に深海で気候変動の影響が発見されています。水温上昇と酸性化は、深海でも起こっており、カルシウムの集積やサンゴの成長が妨げられるなど深海のサンゴにも大きく影響を及ぼしています。また、海洋の貧酸素化(酸素がなくなる現象)は「不毛地帯」を生み出しています。深層海流の速度も遅くなっており、それにより表層海流と海底で、炭素を隔離する速度に変化も起きてしまっています。

©Conservation International

深海は単なる暗く深い穴ではなく、多様性に富んだ環境なのです。汚染、乱獲、破壊的な底引き網漁、深海採鉱はすべて脅威です。最も大きいトロール網は、超高層ビルをまるごと覆うことができるほど巨大です。深海探査に出ると毎回プラスチックごみを目にします。私たちの世界には、プラスチックがあふれているのです。深海への人々の関心を今まで以上に高める必要があります。

今、大規模で
大胆なアクションが
求められている。”

LARGE-SCALE MANAGEMENT EFFORTS
ARE NEEDED RIGHT NOW.”

海を守る時間は、まだ残されていますか?

希望は失われつつあります。しかし、誰でも行動を起こすことはできます。今必要なのは、大規模、かつ大胆なアクションです。そのため、CIでは各国の海域全体を含む統合管理を目指して活動しています。スケールの小さいアクションでは間に合わないからです。人々の関心を集め、状況を変えるには、High Seas Alliance(公海における同盟)のような協働体制がさらに必要です。

一方で、地元科学者がウェアラブルカメラに餌をつけて海洋調査をするような、低コストでできるコミュニティベースの取り組みも大切です。多くの人たちが自分の目で海を見て、自らの体験を自分の言葉で伝えることができれば、人々の行動は変わってくるはずです。

どんな小さなことでもいい。
行動を変えてください。”

CHANGE YOUR PERSONAL BEHAVIOUR.
BUY OCEAN-FRIENDLY PRODUCTS.”

海のために、私たち一人ひとりが
できることは?

どんな小さなことでもいい。自分の行動を変えることです。外に出て、自然と触れ合い、自然とつながること。使い捨てプラスチックを使うのをやめること。ビーチや海底でごみを見つけたら拾うこと。二酸化炭素排出量の少ない生活を目指し、サスティナブルな食材を選ぶ目を養うこと。魚の乱獲の実態について知ること。そして、できるなら、政策や地域活動に参加し、地元の政治家にあなたの声を届けてください。そこから、すべてがはじまるのです。

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深海を見つめ続ける
孤高のダイバー

BEN REYMENANTS

テクニカル・ダイビング・インストラクター

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