
シチズンと
チタニウムの歩み
「挑戦」「工夫」「優しさ」「強さ」「宇宙」「彩り」の
6つのテーマで、
シチズンのチタニウム技術をご紹介します。
挑戦
ただひたすらに、
腕時計として理想の素材を追い求めて…。
シチズンが目を付けたのは「チタニウム」という素材が持つ、無限の可能性でした。
1970年、シチズンは多岐にわたる研究と開発の末、世界初のチタニウム腕時計
「X-8 CHRONOMETER」を発表しました。
ここからチタニウムに対する
シチズンの長い挑戦が始まったのです。

AT作戦

22番目の元素
“チタニウム”


工夫
チタニウムは加工がとても難しい金属です。当時技術者の間では、打てない・削れない・磨けないの「加工三重苦」と呼ばれていました。
熱伝導率が低く、切削加工時の工具への溶着や、切り屑の燃焼性の高さ等の課題があります。
また、いくら研磨をしても鏡面にならないといった問題もありました。
シチズンはこれらの問題に対し様々な工夫を施すことで、当時他社には真似することができない独自の加工技術を生み出しました。

ケース加工
プロセス

熱間鍛造


優しさ
人と環境と腕時計の最適な関係づくりは、シチズンにとって長年の大きなテーマです。
身体的・精神的な負担を軽減し、ユーザーが安心して快適に使える腕時計を、環境に優しい素材や製造プロセスを採用しながら実現していきたい。
そんな思いが、シチズンのチタニウム技術を進化させてきました。

湿式めっき
から
乾式めっきへ

Human
Wear


強さ
時間と共に過ごす喜び、使い続けることで深まる愛着を大切にしたい。
シチズンはそう考えています。
肌にやさしく軽量なチタニウムの弱点であるキズつきやすさをどのように克服するか。
長年にわたる試行錯誤を経て、表面硬度を飛躍的に向上させ尚且つ美しさを持続させる、独自の表面硬化技術「デュラテクト」に辿り着きました。
時計を愛用する人に寄り添うデュラテクトの機能的な強さが、スーパーチタニウム™を支えています。

キズ比較
実験

表面処理



宇宙
宇宙用素材で腕時計をつくる。
人類初の月への有人宇宙飛行「アポロ計画」に世界が湧いていた1960年代。
チタニウムは、軽くて強くてサビにくいという特性から、宇宙用素材として注目を集めていました。
「チタニウムは、軽くてサビにくい上に、メタルアレルギーをおこしにくいという、人が身に着ける腕時計にとって理想の素材なのではないか」そんな発想からシチズンのチタニウムの研究は始まりました。

HAKUTO-R
プログラム



彩り
腕時計は精密機械であると同時に身に着ける人の個性を引き立てる装飾品でもあります。
腕時計の美しさを保つため開発されたデュラテクトは、ユーザーのニーズに合わせてその技術を進化させ、さまざまな美しい色調を実現してきました。
腕時計を目で味わう時間をお届けします。

チタニウムの
多彩な表現




※販売終了モデル
湿式めっきから
乾式めっきへ
1960年代後半、公害問題が社会的な関心を集める中、湿式めっきの代替となる液処理が不要な新しいめっき技術への期待が高まりました。シチズンは1974年、新技術開発事業団(現・科学技術振興機構)が公募した「多陰極方式イオン化めっき技術」に参加し、開発を進めました。当時、世界でも例を見ないインライン式イオンプレーティング装置を完成させ、1977年にこの新しいめっき技術を外装に施した「ミラドール」を発売。そして1981年、乾式めっきの開発及び実用化への貢献が評価され、「井上春成賞」を受賞しました。その後も継続して技術の蓄積を続け、スーパーチタニウム™を支える現代のデュラテクトへとつながっていきます。