ダイバーズウオッチ
海を愛する人へ
ダイバーズウオッチとは、その名の通りダイビングに適した腕時計のこと。なかにはデザインの種類だと思っている人もいるかもしれません。シチズンでは、実際の潜水での使用に耐えうる性能を持つ、ISO規格をクリアした時計だけをダイバーズウオッチと呼んでいます。そこには、海を愛する人のための数々の先進技術がちりばめられています。
水中で、
夢中になれる。
防水だから、頑丈だから、見やすいから、ベゼルが逆回転しないから、夜光だから。すべての技術は、水中を夢中で泳ぐ人をサポートするために。海を愛する人に必要な機能を備えている時計だけに許された名前が「ダイバーズウオッチ」なのです。
プロのための
ギアとして。
シチズンのダイバーズウオッチの中には、飽和潜水と呼ばれる深海での長時間作業を可能にする、深度1,000mの防水性を持つモデルもあります。光の届かない暗闇の、想像を絶する水圧にも耐えうる腕時計は、まさにプロのためのギアです。
About Diver's Watch
ダイバーズウオッチには
こんな技術が詰まっています。
ISO規格を満たすものだけ。
シチズンのダイバーズウオッチは、すべてISO(国際標準化機構)の規格に適合しています。つまり、日本国内だけでなく国際的な安全確保のための規格をクリアしています。時計の裏ぶたに表記された「DIVER'S WATCH 200M」「DIVER'S WATCH 1000m FOR MIXED-GAS DIVING」などはその証です。
ダイバーの命を守る
9の約束。
シチズンでは、「ISO 6425」という特別な規格に適合した時計だけをダイバーズウオッチと呼んでいます。ISO 6425では、最低100m防水が必要であるほか、視認性、耐磁性、耐衝撃性、防水性などの厳しい基準をクリアする必要があります。
ISO 6245
- 潜水時間表示
- 視認性
- 耐磁性
- 耐熱衝撃性
- 耐塩水性
- 耐衝撃性
- 防水性
- 連結部品強度
- 耐ヘリウムガス性*
*飽和潜水用モデルが対象になります。
水中での
誤操作を防ぐ構造。
ダイビング中、何かの拍子に時計を触ってしまったり、機材に引っ掛けて時計を動かしてしまうことがないように。シチズンのダイバーズウオッチには、物理的に誤操作を防ぐ構造上の工夫が施されています。
逆回転防止ベゼル 反時計まわりにしか、動きません。
潜水作業では、海に入る前にベゼルを回転させて目標時間を設定することで、水中で何分経過したかがわかるようにしておきます。いわばタイマーです。ダイバーズウオッチの「逆回転防止ベゼル」は、一定方向(反時計まわり)にしか回転しないベゼルのこと。反時計まわりにしか回転しないのは、海藻がからまったり誤操作などによりベゼルが時計まわりに動いてしまうと、実際の経過時間より短く認識してしまう危険があるからです。物理的に誤操作を防ぐ工夫がダイバーの命を守ります。
ねじロックりゅうず・ねじロックボタン 簡単には、まわせません。
一般的な時計のりゅうずは、簡単に指でまわすことができます。しかしダイバーズウオッチでは、りゅうずをケースに固定する「ねじロックりゅうず」と呼ばれる仕様になっています。簡単に操作することができないため、水中での誤作動を未然に防ぐとともに、高い防水性を確保しています。「ねじロックボタン」も同様に、簡単には押せない仕様になっています。
ダブルホールディングバックル 一度では、はずれません。
ハードでアクティブに動くダイバーが泳ぎに集中できるように、しっかりと腕に固定できるのが「ダブルホールディングバックル」。中留を2回操作しないとはずれない安全性に配慮した設計が特長です。シチズンでは、バンドを締めた状態で約20kgの力で引っ張ってもはずれないテストをクリアした高強度のバンドのみを採用。また、ラチェット付きダブルホールディングバックルは、20mmまで長さを伸ばせるため、ウェットスーツの上からでも着用可能。アウトドアギアとしての使い勝手と安全性にこだわっています。
水中で活躍する
機能の数々。
シチズンのダイバーズウオッチには、安全性はもちろん、暗い海の中での視認性、時刻の正確さ、飽和潜水への対応など、実用時計としてのさまざま機能を搭載しています。
夜光 暗くても、くっきりと。
海の中は、想像以上に暗く、また水のゆらぎによって視認性が低下します。シチズンでは、針や文字板に薄明かりでもくっきりと表示を読み取れるデザインを施すとともに、光を蓄え、暗いところで発光する塗料を針や文字板に使用。時刻はもちろん、潜水時間表示の視認性も確保しています。また夜光塗料には、放射性物質などの有害物質を一切含まない、人体や環境に安全な物質を使用しています。
衝撃検知機能 ぶつかっても、ズレない。
ヘリウムガス排気バルブ ヘリウムガスを時計の外へ。
飽和潜水用(スキューバダイビングではできない深度での長時間作業を安全に行うことを可能にした潜水方法)の時計にとって、ヘリウムガスは天敵。ヘリウム原子はプラスティックを透過するほど小さいため、時計内部に侵入しケース内圧を上昇させ、ガラスやムーブメントに損傷を与える恐れがあります。シチズンの飽和潜水用ダイバーズウオッチでは、ヘリウム混合ガスの加圧試験行い、ダイバーの安全を確保しています。また飽和潜水用の一部のモデルでは、時計の内外差で自動的に開閉する「ヘリウムガス排気バルブ」により、時計内部に侵入したヘリウムガスを排出することで、減圧時の時計の破損や損傷を防いでいます。
Diver's Watch Story
ダイバーズウオッチの
挑戦と進化のストーリー。
当時世界一の耐圧性能
1,300m防水。
1950年代から1970年代にかけて、本格的なダイバーズウオッチが市場に出回るようになりました。デザインの進化とともに、深度の記録が次々と更新されていくなか、1982年、シチズンは他社を大きく引き離す、当時世界一の1,300m防水の耐圧性能を誇る「プロフェッショナルダイバー」を発売。ヘリウムガス対応の超気密構造で、サビないチタンケースを採用するなど画期的なモデルとなりました。
フジツボに覆われながら
動き続けた伝説のダイバー。
この年、今なお語り継がれる出来事が起こりました。1977年に発売された自動巻きダイバーズウオッチ「チャレンジダイバー」が、オーストラリアのロングリーフビーチにて発見されました。本体はフジツボに覆われた姿でしたが、浸水することなく機構は正常に駆動したのです。シチズンのアーカイブにおいて、耐久性や防水性を証明するユニークな逸話となりました。
また、約40年後の2022年には、このチャレンジダイバーのデザインを継承し、現代的にアップデートした強化耐磁仕様ムーブメント搭載の「メカニカルダイバー 200m」が登場。伝説のモデルは、革新的なテクノロジーとデザインをまといながら、多くの時計ファンを魅了し続けています。
エレクトロニクス水深計、
搭載。
ダイバーズウオッチは、深度以外でも進化を遂げます。1985年に発売された「アクアランド(日本ではデプスメーターという名前で発売)」は、0.1m単位で、80mまで計測できる世界初のエレクトロニクス水深計を搭載。最新のエレクトロニクス技術と高性能小型圧力センサーの開発により製品化が実現しました。このモデルが、のちのPROMASTER アクアランドに引き継がれていきます。
世界初、光発電+電波時計の
ダイバーズウオッチ。
ダイビングを楽しむ人にも正確な時刻を届けたい。その思いから、2008年、JIS 1種耐磁、耐衝撃性、高感度電波受信などの課題をクリアした、世界初の電波受信機能付き200m防水のダイバーズウオッチ「PROMASTER エコ・ドライブ電波時計」を発売。潜水時にも確認しやすい大きめのドット時字や、ウェットスーツの上からでも着用可能な長さ調節ができるバンドなど、本格ダイバーズウオッチの機能を備え、多くのダイバーに愛されるモデルとなりました。
世界初、1,000m飽和潜水用の
光発電時計、誕生。
シチズンは、2017年、世界初の光発電1,000m飽和潜水用防水機能を備えた「PROMASTER エコ・ドライブ プロフェッショナルダイバー1,000m」を発売。ISO規格に適合した防水・安全性能を誇り、ヘリウムガス排気バルブも搭載。光の力だけで動き続けるエコ・ドライブは、いよいよ1,000mの深海にまでたどり着けるモデルにも搭載されるようになりました。PROMASTERのタグラインである「GO BEYOND」を体現する、想像を超えた世界への挑戦でした。
GPS衛星電波時計の
ダイバーズウオッチ登場。
世界中のどの海へ潜る時も、いちばんのパートナーであるように。2020年に発売された「PROMASTER エコ・ドライブGPS衛星電波時計ダイバー200m」は、世界初のISO規格200mに対応した光発電GPS衛星電波時計の本格ダイバーズウオッチ。見返しリングには、世界最大の旅行プラットフォーム「TripAdvisor」とのコラボレーションにより選出された世界有数の8つのダイビングスポットが表記されるなど、世界を旅するダイバーの心を惹きつける機能も話題となりました。
より深く、
より高機能に。
海を愛する人のために、腕時計にできることは何か。より深い海の世界を安全に旅すること。エコ・ドライブやGPS機能によって、いつでもどこでも頼りになる存在になること。ダイバーのステージである海という自然を守り続けること。安全性、堅牢性、防水性、視認性、そして装着性。シチズンはこれからも、全方位的な視野で歴史に刻まれるダイバーズウオッチをつくり続けていきます。
※ 現在は生産されていないモデル、日本未発売モデルも掲載されています。