STORY
視覚障がい者と共に、世界中の誰もが使える腕時計をつくり上げる。
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シチズン時計は「市民に愛され市民に貢献する」を企業理念に掲げ、お客様の立場に立ったモノづくりを常に志してきました。今回、新たな視覚障がい者対応の腕時計の開発にあたり、「視覚障がい者の方が本当に求める腕時計とはどのようなものなのか?」を突きつめるべく、タイのロッブリー県にあるロッブリー複合視覚障がい者学校の皆さんにご協力いただきました。
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ロッブリー複合視覚障がい者学校を訪問したシチズンのメンバーが目にしたのは、学校生活を心から楽しむ生徒たちの姿。それは、私たちが思い浮かべる学校生活となんら変わりない日常の光景でした。メンバーは開発の過程において、何度も学校へ足を運び、生徒や学校関係者と意見を交わしました。
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文字板を触ったときの判読性の高い構造や、弱視の方でも見やすい色など、視覚障がい者対応時計としての要件はもちろんのこと、デザインに対する要望として「普通の腕時計と変わらない見た目のものが欲しい」「ファッションとしても楽しめる時計をつくってほしい」といった声が多く聞かれました。
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視覚障がい者対応の腕時計には、音で時刻を判別するタイプのものがあります。時計に耳を近づけなければいけないため、その動作がどうしても周囲の気をひいてしまう。またデザインのバリエーションも少なく、一目で視覚障がい者用の時計だとわかってしまうことを気にする人も多かったのです。
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視覚障がい者の方々の意見に耳を傾けたことで、目指すべき方向性が明確になりました。すべての人のスタイルにフィットする腕時計。こうして形になったのが、「触って時間を知る時計(AC2200-55E)」です。視覚障がい者の方々はもちろん、すべての人に分け隔てなく、時計をすることの楽しさと快適さを提供します。