〜したい・知りたい


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できるだけ長い期間正しい時刻を維持させたい

日常生活の中に電波受信と充電を適切に組み込んで、時計が正しい時刻・カレンダーをできるだけ長期間表示できるように努めましょう。

時計の置き場所を吟味する

ご家庭あるいはお勤め先などで、数時間単位で時計を腕から外す場合があります。
時計の置き場所として、どのような場所がベストなのか、考えてみましょう。


ご家庭での時計の置き場所では、電波受信と充電の2点について満足行く場所が理想的です。

この時計の定時受信では、毎日午前2時から最大2回の自動受信を行います。
このとき、ご家庭でも受信しやすい環境に時計が置かれていれば、毎日確実に時刻・カレンダー合わせが行われます。
2ヵ所ある電波送信所のうち近いほうに向いた窓ぎわに、時計のアンテナの位置を考慮して、時計を置くのが理想的です。
いずれの電波送信所からもほぼ同条件で受信ができそうな場合は、それぞれの場所で受信を試み、前回の電波受信の結果の良いほうを選ぶと良いでしょう。

充電については、窓ぎわは明るい光が時計に当たりやすい良い環境です。
たとえ直射日光でなくても、自然光は室内灯よりはるかに明るいため、室内で長時間お過ごしの際には、できるだけ窓ぎわに時計を置くことを心がけましょう。


一方、お勤め先では、特に充電に配慮した時計の置き場所を考えると良いでしょう。

この時計は、日光などより明るい光に当たるとより速く充電できます。
しかし、お勤め先の室内の光でも、少しずつではありますが、充電は行われます。
たとえば、一般的な室内の明るさ(500ルクス程度)では、時計を24時間動作させるための電力は、4時間で充電することができます。
この時間は、デスクスタンドの下(30 Wの蛍光灯から20 cm離れた場所)であれば35分に、直射日光であれば4分に、短縮されます。

まったく光の当たらない場所、たとえば机のひき出しの中などの暗所に保管してしまうと、充電は行われず、電力だけが使用されてしまいます。

このように、時計の置き場所にちょっとした配慮をするだけで、時計の充電環境は改善されるのです。

時計の置きかたを吟味する

ここでは、細かい話にはなりますが、充電の際の時計の置きかたについて考えてみます。

時計の文字板の下には、文字板とほぼ同サイズのソーラーセルが配置されています。
したがって、時計を充電したいときは、この文字板に光が当たるように配慮する必要があります。

このとき重要なのは、文字板に光が当たる角度なのです。
同じ明るさの光ならば、文字板に対して垂直に当たるとき、充電は最も効率的に行われます。

ですから、時計を配置するときも、できるだけ長い時間時計の文字板に垂直に光が当たるように工夫すると良いでしょう。
ちょうど、発電のために屋外に設置されている大型のソーラーパネルが、ある程度角度をつけて配置されているような感じです。

また、室内灯やデスクスタンドのように真上から照射される光では、平らなところに置いたほうが良いことになります。


以上見てきましたように、電波受信と充電には、それぞれコツがあって、その何れもがより電波を受信しやすくしたり、より光に当たりやすくしたりすることに他なりません。
ちょっとしたことではありますが、1日、1週間、1ヵ月、1年と、そうしたことを実行するかしないかで、その結果は大きく変わります。
時計を外して置くときに、こうしたことに少しだけ心配りをいただければ、お手持ちの時計に長い期間正しい時刻を表示させることも、十分可能なのです。


最後になりますが、注意点を一つだけ。
時計は、人が持ち歩くことを前提に設計された機器であり、そうした状況下で起こる様々な事態にある程度まで耐えるだけの丈夫さを兼ね備えています。
とはいえ、精密な機器であることに違いはありません。
強い衝撃を与えたり、磁石の近くに長時間置かれたりすると、時計の外観に問題はなくても内部に重大な問題が発生する場合もあります。
また、充電のためとはいえ、真夏の自動車のダッシュボードの上などあまりにも高温になる場所に時計を放置するのも故障の原因になります。
長期間安定して時計をお使いいただくためには、そうしたことへの配慮もお忘れなきようお願いいたします。