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新型コロナウイルスによってエリックさんにはどのような影響がありましたか?

このコロナ禍の影響はとても大きく、旅も制限されてしまったので、春季の予定はすべて中止しました。今できるいろいろな活動を組み合わせながら、夏はトレーニングに励んでいましたね。こうした場で遠征の話ができなくなってしまったのも、私にとっては非常に大きな影響です。
今の目標は人々と極地をバーチャルでつなぐこと。昔撮った映像をいろいろな人に見てもらったり、SNSにアップしたりしています。投稿することで極地の話をするきっかけをつくっているのです。私も不自由な状況ですが、前に進み続けるためできることから取り組んでいます。

エリックさんが極地などの過酷な環境に挑戦し続ける理由は?

私が極限の世界に挑み続ける理由は、肉体的・精神的な挑戦を心から楽しいと思えるからです。地球環境について学び、実際に現地に赴き、そこに身を置くことが大好きなのです。一つの場所に何日も滞在して長い時間を過ごすほど、その地をより深く理解できるし、つながりも強くなる気がします。

日々ポジティブに過ごすために心がけていることは?

このコロナ禍は私たちの生活に、大変な悪影響を及ぼしたと思います。不便だし、大きな障害でもあります。冒険の途中で不測の事態に遭遇してしまったのと同じで、私たちには今、結末が見えていません。将来の見通しが立っていないのです。
この状況下ですべてを把握したり、コントロールしたりするのは無理なのだと割り切りましょう。不安に立ち向かうとき、それが役に立つこともあります。
私も遠征先で踏破が不可能と思えるような難所に出くわした時、まずは達成可能な小さな作業に切り分け、状況を整理して考えます。"まずは一歩から"の哲学ですね。

エリックさんにとっての"Better Starts Now"とは?

私にとっての"Better Starts Now"とは、"最初の一歩を踏み出すこと"。行動を先延ばしにしたり、他人任せにしたりは絶対にしません。
今、世界中の氷冠が溶けだしています。気候変動の影響で、地球上の氷の面積も縮小しています。この状況を放置はできません。私にとっての"Better Starts Now"とはつまり、今すぐ立ち上がり、世界に良い変化をもたらすことなのです。

エリック・ラーセンさん プロフィール

  • アメリカ・コロラド州出身。2006年に世界初の北極への夏季遠征を達成。2009年から2010年にかけて、世界で初めてスリー・ポール・チャレンジ(北極点・南極点・エベレスト山頂に挑戦すること)を1年間で達成した最初の冒険家。
エリック・ラーセンさん 着用モデル
着用モデルは『プロマスター エコ・ドライブ アルティクロン』。エリックさんは、世界の極地の美しさや安全を守るエコヒーローの1人として、2019年のPROMASTERグローバルキャンペーン「SavetheBEYOND」に参加。キャンペーンの一環として、PROMASTERの愛用者たちと共に南極へ赴き、極地の環境で現在起こっていることを、彼のこれまでの知識と経験を交えて、参加者たちに伝えました。